前回、AIの目覚ましい進歩と「Deep
Learning/深層学習」とこれからの開発に必須となる言語「Python」について書きました。
かつてのAIでは最も得意としているのは、データに基づく機械処理の分野となります。ですから、人間の経験に基づく記憶にあたる部分が、「データ」であって、それをあらかじめインプットしておかなければ、何もできないということになります。
そういう機械的な処理能力に関して言えば、人間より圧倒的に優れています。スピードはもちろん正確性もです。ですから、近々情報処理などの分野においては、人間にとって代わることは簡単に予想されます。しかし近年のAIは違ってきたということです。自ら学ぶことができるようになったのです。
医療現場では診断だけにとどまらず、手術中の縫合などにもAIが進出しようとしています。なぜそこまで可能になったのか?それはAIが記憶を保持し学習することだけではなく、視覚を手に入れたからです。
もちろん手術現場ではさまざまな突発事故が起こります。それに人間の体内は人によっても違うでしょう。あり得る事態やあり得る体内構造のすべてを記憶させてこそ、初めてAIが臨機応変な術式を実行できるのです。そして視覚(カメラ)を持ったことで、一層現実化してきました。
車の運転がAIによって自動化される未来が近いと言われています。すでに一部では実用化もされているようですね。これは視覚情報(もちろん人間より緻密で適格)によって、周囲の状況を瞬時に把握し、安全な運転ができるわけです。
米国のボストン・ダイナミクス社が発表した、2足歩行ロボット『アトラス』をご存知でしょうか?従来のロボットの認識が変わります。ジョギングする膝の使い方や体重移動が、もう人間そのものです。
そして視覚につづいて、ロボットは触覚も手に入れました。触った感触(凹凸など)を視覚と触覚で検知し、モノをつかみ移動させる動作も可能になりました。
これからAIは足を止めることなく、進化のスピードを上げていくでしょう。
ではSFに出てくる、AIが感情を持って人間を凌駕する未来は現実化するんでしょうか。映画『2001年宇宙の旅』のHALを思い出しますね。
HALは2つの矛盾した命令のために誤作動を起こすんですが、私にはHALが苦悩して自殺したように思えました。そしてそんなことが現実になる未来が近いかもしれません。
人間の脳の働きと感情については、まだまだ分からない部分が多いかもしれませんが、意外とAIの進化が身をもってその謎を明らかにしてくれる日が来るかもしれませんね。
あのATLASが激怒して、走って追いかけてきたら…怖くて想像したくないですね。
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